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フルマラソンサブ3とODトライアスロンラン(10km)40分の両立を目指すトレーニング方法、遠征旅費削減に役立つマイル獲得方法の研究。市川市の投票率の低さへの嘆きはhttps://www.nastac.net/ichikawa-sweepersにて。

【実験】階段登りトレーニングだけでフルマラソンに挑むとどうなるか

 

はじめに

手短な練習でマラソンに臨めないかなぁ、とは誰もが思うことだと思いますが、私も長距離練習(=過去通常メニューに取り入れていたLSD、10km/15kmのBU走、21km以上のペース走、自転車ロングライド)を一切せず、短時間高負荷のトレーニング(階段登り)だけでどれだけフルマラソンで通用するかというのをテーマに、実験的に取り組みました。2017年の大田原マラソンで試した実験結果を紹介します。

 

階段トレーニング内容

ランニングをほぼやらない替わりに、階段登り(27フロア、約700段)だけは妥協なくやりました。当時は高層ビルに通勤だったので、まず朝通勤で上に挙がる際に1本。次に、昼か就業後に3本連続。計4本/日。朝の1本はカウントせず、3本連続を月に45本(つまり15営業日実施。週にして2~3)を目標に、4か月続けました。(未達の月もありましたが)

 

1セットが、こちらです。(相当ハァハァ言ってますので音量注意)

youtu.be

 

直前日曜の5km TTは20:06。VDOT計算によると3:15前後でフィニッシュする見込みと出たので、年初の館山若潮マラソン同様、キロ5分で楽に行こう、後半は自分の身体の変化をよく見て行こう、とレースプランを立てました。

 

<参考>VDOT走力確認アプリ

VDOT Running Calculator

VDOT Running Calculator

  • The Run SMART Project, LLC
  • ヘルスケア/フィットネス
  • 無料

 結論
「通用しない」

階段登りで鍛えられるのは脚筋力(と精神力)のみ。短時間高負荷の練習では、マラソンに耐え得る「筋スタミナ」は醸成されず心肺機能は維持まで※。

 

※やり始めは強化になるのは間違いないですが、だんだん慣れてくると、心肺以前に太もものしんどさが先立って心拍数を上げきれないのと、5kmTTのタイムが目に見えて向上しなかったので、「維持まで」と書きました。心肺機能を上げるには、やはり心肺を追い込むペース走か坂道ダッシュ、更にはインターバルかレペティション走なのでしょう。

 

   マラソンに必要な能力 = スピード持久力(心肺)+筋スタミナ(筋持久力)
   という基本を改めて思い知らされました。

 

オーソドックスに練習するならこの本です。

 

体脂肪率の観点

体脂肪率: 5月7% ⇒ 9月9% ⇒ 11月10.4%と緩やかながら増。運動はしていても、脂肪を燃やす運動をしないとマラソンできる身体からは遠ざかっていく、ということが身に染みて分かりました。

マラソンでは3時間4時間と動き続けるので、脂肪を燃やし易くする(本番で脂肪を使う)トレーニング、具体的には、2時間以上続けて運動するメニューを組む必要性を痛感しました。(LSDや自転車ロングライド等)

 

階段登り以外の通常の月間走行距離

10~20km(!)

ほぼ毎月、走力確認のための5㎞TTのみ。11月は5kmのTTと、9㎞程度のマラニック1回のみ。専門家や愛好者から「マラソンなめんなよ!」と言われそうですが・・・。

 

その他に実施したトレーニング

股関節から大きく動かす意識を持つために、大会4日前の日曜にフィットネスクラブに行き、マシンで股関節周り(内転筋群、外転筋群)を筋トレしました。が、中3日は失敗でした。筋肉痛が残ったままの状態で、股関節を大きく使えなかったのは痛かったです。しかし、中3日(72時間)で回復不十分とは、もう中年ですね…。


2017年大田原 ラップおよびレース展開

ロス 0:08
0-5 24:01
5-10 25:04
10-15 24:49
15-20 26:01
20-25 26:53
25-30 30:29
30-35 34:12
35-40 31:25
40-fin 11:10
TTL 3:54:12

 

2年前同様、雨天となりましたが、気温は若干高めでした(10度前後くらい?)。衣服が濡れ、ブレーキ即低体温症の危険も感じたので、今回は初めて防水暴風のナイロンジャケット上下を着たまま完走しました。(シャカシャカしますが、軽量なのでそこまで邪魔じゃなかったです) 

キロ5分切るくらいで気持ちよく進めたのは20km手前まで。筋スタミナが足りなさ過ぎました。ここまでは2017年館山同様ですが、失速の度合いが激しい。幸い、チョウケイじん帯やシツガイじん帯などのじん帯系の即足引きずり系の嫌な痛みは出なかったので、後半は無理せずに目標を時間内(4時間)完走に切り替えて走りました。 

4時間目標のランナーはこの大会だと自ずと後方となるので、スペシャルで迷うことも皆無、33k地点の関門で「閉鎖10分前」のアナウンスにスリルを味わい、35㎞以降は意地を見せタイムも持ち直し、最後の関門(38km)を通過した時は思わずガッツポーズ、競技場に戻った時の感動はまたひとしおでした。 

館山のように立ち止まったり歩いたりすることはなかったものの、キロ6分台を3区間も出してしまいましたし、悪癖「太ももの筋肉」で走ることに頼らざるを得ず、この練習だけではこの記録がいっぱいでした。逆に太ももはできていたから(スピードはともかく)走り続けられた、と言ったところでしょうか。

 

こういう大会になら生かせます

東京タワー階段競走なる、東京タワーの外階段を登るというシンプルな競走があります。 

・開催日: 6月最終日曜。(2016年情報)エントリーは凡そ3週間前まで。

・距離: 531段。階段1段1段の高さは不明。ところどころ段数表記あり。右回り。

・参加資格: 小学生以上

・エントリー料: 4536円(手数料込 2016年当時)と、競技時間の割には高め。(一応タワー内の着替え/シャワー利用、タワー展望台の料金込)

・優勝タイム: 2分半前後、と相当早い。

・スタート方法: 5kmの申告タイムが早い順に時差スタート 

・公式サイト: http://tokyotower-kaidankyoso.jimdo.com

                       https://entry.dosports.yahoo-net.jp/tournaments/2140

 

私は2016年に出場、47番手スタートで、3:08で30位台。

優勝タイムは2:21(大会記録更新)、入賞圏内は2:29と、5km16,7分台でないと入賞は厳しい。副賞は東京タワーぬいぐるみ(トロフィーの替わり)と2XUウエア系。10,20,…位キリ番とブービーにはbrooksのグッズ進呈。

ランスマの取材が入り、ハブサービス氏が出走していました。(2016/7/30オンエア)

 

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